鳥  批評と創造の試み

主として現代日本の文学と思想について呟きます。

岩波文庫版『中原中也詩集』が旅立ちました!

🐤鳥の事務所PASSAGE店通信🐤

◎総特集=批評を遠く離れて――小林秀雄歿後40年

岩波文庫版『中原中也詩集』が旅立ちました!

 

皆さん、今日は。鳥の事務所です。

本日は詩集をお買い上げ頂きました。誠に有難う御座いました。

これで開棚以来43冊お買い上げいただいたことになります。誠に有難う御座いました。

お買い上げ頂いたのはこちらです。

 

  • 大岡昇平編『中原中也詩集』1981年・岩波文庫。一人の女性を巡って小林と中原が三角関係の泥沼に陥ったのは有名な話ではあるが、彼らの事跡をいくつか読むと、いかにこの両者の感性が類似していたかが分かる。三浦雅士の指摘によれば、それこそ「凝視と放心」に他ならない(「孤独の発明」)。小林を理解することは中原を理解することで、またその逆も真なり、なのである。110円。



誠に有難う御座いました。

その後、どうしたかというと、仕事では依然として危険な状態にある。何がどうなっているのか分からないが、分からないものはやはり分からないので、仕方ない。いつ何が起こっても大丈夫のように、万全の態勢で敵を迎え撃つ心算だ。

で、個人的なことだが、あれから、カポーティの『誕生日の子どもたち』を読み、大変感銘を受けた。丁度、8月2日に村上春樹さんの翻訳による、カポーティの『遠い声、遠い部屋』が刊行されるのに合わせて、次の特集は「トルーマン・カポーティvs.村上春樹」というのを考えている。この「vs.」というのは全く意味がなくて、「×」とか「+」でもいいのだが、何となく怪獣映画みたいにしてみた。というか、全くの予定に過ぎないが。

村上さんによる3冊のカポーティの翻訳(『誕生日の子どもたち』、『ティファニーで朝食を』、『遠い声、遠い部屋』)を中心に、カポーティの作品を揃える。『冷血』がらみで、ノーマン・メイラーの『死刑執行人の歌』やマイケル・ギルモアの『心臓を貫かれて』も揃えてみようか。

いや、また気が変わるかも知れないが。

それにしても、Other Voices, Other Rooms を「遠い声 遠い部屋」と訳した河野一郎さんは素晴らしい感覚だ。村上さんは、旧訳があるものを新訳するとき、結構題名の訳に困り、英語をそのままカタカナ表記にすることがあるが、こればっかりは、もうどうにもこうにも「遠い声 遠い部屋」しかない、と断念(?)をして、途中に読点(、)を補って『遠い声、遠い部屋』にしたのだろうか。もともと原語にはカンマが入っているので、読点はあってしかるべきなのだが。

それから、今日は、目高の水槽の部屋が直射日光で滅茶苦茶暑くなるので、比較的涼しいだろう、奥の「漫画の部屋」に移動させることにして、棚を組み立てた。小一時間で終わるかと思いきや、豈図らんや、全く終わらず、3時間強かかってしまった。汗だくになり、最後は伊之助よろしく上半身裸で作業を行った。最終的に扉の螺子が一つどうしても入らなかったが、ま、いいか、と諦めた。何事も諦めが肝心である。

相方は家庭菜園を作るとのことで草むしりをしている。

 

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今しばらくの特集は

「批評を遠く離れて――小林秀雄歿後40年」ということで、小林関係の本になります。詳細は以下をごらん下さい。

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