鳥  批評と創造の試み

主として現代日本の文学と思想について呟きます。

めっちゃ、売れました!

🐤鳥の事務所PASSAGE店通信🐤

◎総特集=批評を遠く離れて――小林秀雄歿後40年

めっちゃ、売れました!

 

皆さん、今日は。鳥の事務所です。

本日、神保町界隈は「すずらん祭り」とのことで大いに賑わったことと思います。わたしは一日自宅で仕事をしておりました(( ノД`)シクシク…)。それはともかく、なんだかんだと昨日、4冊(と言ってもセット販売ですが)、本日5冊もお買い求め頂きました。誠に有難う御座います。棚代まであともう一歩です。相方、スイマセン。

これで開棚以来40冊お買い上げいただいたことになります。誠に有難う御座いました。

お買い上げ頂いたのはこちらです。

 

ジョイス第二長篇小説にして、20世紀を代表する長篇小説。アイルランドの古都ダブリンを舞台に1904年6月16日、たった一日の出来事を中年の広告取りブルーム、その妻モリー、そしてジョイス自身を思わせる文学徒スティーヴンを通して描く。定評ある丸谷・永川・高松訳で。詳細な注解付き。全4巻セット。

 

  • ランボオ小林秀雄訳『地獄の季節』1930年/1938年・岩波文庫。小林は最初シャルル・ボードレールの『エドガー・ポー』の翻訳から出発した。小林の翻訳はいくつか残っているが、その中でも最も有名なのが、アルチュール・ランボーの『地獄の季節』である。後に数多の誤訳を指摘されることになるが、小林が元々持っていた詩人の感性による力技による翻訳が今でも心に残る。カヴァー・グラシン紙無し、480円

 

  • 小林秀雄『考えるヒント』1974年・文春文庫。小林中期の、いい意味で文章の緊張感の抜けた随筆が並ぶ。卑近な話題から、単なる読後感まで、自在に往還して自身の世界観を語る。随筆文学として、画期をなした作品と言えよう。200円


 

  • 小林秀雄『考えるヒント』3・1976年・文春文庫。元々の「考へるヒント」シリーズのものではなく、講演の速記録を集めたもの。名品「信ずること知ること」や「私の人生観」などで知られるように、小林の講演の記録は、彼の本来の批評の文とは一線を画し、独特な文体と射程を持つ。小林自身はこれらを余技だとしたかも知れぬが、無論そんなはずはない。われわれはここに、江戸落語に連なる口承文学の伝統すら検討せねばならない。200円

 

  • 小林秀雄小林秀雄初期文芸論集』1980年・岩波文庫。デビュー作「様々なる意匠」から出世作私小説論」に至る、小林の批評家としての仕事の頂点はここに尽きる。あるいは極端に言えば、文芸批評家としての小林秀雄は「様々なる意匠」で尽きていると言っても過言ではない。やがて小林自身は自己壊滅的に批評から離脱していくのである。カヴァー・グラシン紙無し、970円

 

  • 小林秀雄『栗の樹』1974年・毎日新聞社/1990年・講談社文芸文庫。小林は或るところから批評を捨てて「感想」とでもいうべきジャンルに横滑り的に移行していったのだと思う。その中心部分を占めていたのが、本書に収められた幾つかの随筆や講演の速記録だと考えられる。その意味では、小林の最も実り多い仕事こそ、中期になされた、これらの「感想」であったのだ。経年劣化、600円

 

誠に有難う御座いました。

さて、そんな訳で、今はどうしてるかというと、例の村上春樹さんの新作長篇の感想を書いたまま、気に入らず放置していたのですが、ま、いっか、とアップすることにしたのですが、やはり、気に入らず、どうしようかな、と思っていたところ、やはり、以前、書いたままお藏に入れていた、村上さんの『一人称単数』の感想文を思い出して、今、現在手入れをしているところです。

と、先日書いたのですが、まだ、これをやっています。何万年かかっとんじゃー、と言いたいところですが、まー、仕事でトラブルがあったり、トラブルが続いたり、トラブルが春の泉のように湧き出て来たり、もうね、呆れ果てるばかりです。

 

次の特集はどうしようかと思ってるんですが、どうしましょうね?

案① 「◎総特集=Wの悲劇」  

もちろん、テーマソングは薬師丸ひろ子さん歌うとことの「Woman――Wの悲劇」ですが(嘘です)、夏樹静子さんの傑作ミステリーとは関係ありません。あの、古本屋で本を買うと、どういう訳か、持っている本なのにまた買ってしまうということがありますよね。ないですか? 我が家には、そのような報われない余生を送っている本たちが10数冊いらっしゃいます( ノД`)シクシク…。ケストナーの『飛ぶ教室』(光文社古典新訳文庫)なんて4冊いらっしゃいます。堀江敏幸さんの『バン・マリーへの手紙』(岩波書店)も3冊いらっしゃいます。ま、そんなこんなで全く一貫性がないのですが、その方々を世に放とうかとも思っていますが、特集には『鳥』誌の新記事が必要ですが(誰が決めたんだ?)、そんな一貫性のない特集に、何も書けない気がします(笑)。

 

案② 「◎総特集=村上春樹、音楽を生きる」

これは誰でも思いつくとは思いますが、村上さんの音楽関係の本と、それに関わるCDなどを集めたいのですが、わたしには音楽評論は書けないので無理かな。

 

案③ 「◎総特集=村上春樹『街とその不確かな壁』を読む」

いささか、時季外れですが、何しろ、まだ、あーでもない、こーでもないと考えているので、道は遠いかな。『街と……』に関係ありそうな本を集めたいとも思うのですが、うーーん、ありきたりかな?

 ま、なるようになるでしょう。

 

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今しばらくの特集は

「批評を遠く離れて――小林秀雄歿後40年」ということで、小林関係の本になります。詳細は以下をごらん下さい。

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皆さま、どうか宜しくお願いいたします。

 

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